ソフトＳＭはセフレと

　セックスフレンドは恋人でなく、ＳＭは恋愛ではない。端的に言えば、だからＳＭとセフレは相性がいいのです。

　自分をセックスフレンドと見ている相手に恋をしたり、恋人に対してＳＭをしようとすれば、かなりの高確率で悲しい結末に至ってしまうはず。恋人とはノーマルセックス、ソフトＳＭするならセフレというケジメをつけた方が、双方が傷つかずに済みます。

　厄介なのは、恋人にしてもらえないなら、せめてセフレとして抱かれたいとまで、女性の側が思いつめてしまうパターン。相手のこの気持ちを知っていながら、セフレ扱いするのはやはりＮＧでしょう。

　別々にオナニーで何とかするくらいなら、お互いの性欲を処理し合えばいいじゃないかというのが、セックスフレンド本来の趣旨です。十分な合意なしにそれをするのは、やはり悲劇を生みます。

　騙してセックスするのと同じくらい、相手が自分を想ってくれる気持ちを利用して、相手にとって屈辱的奈セックスをするというのは罪なことだと思います。

　例外はもちろんあると思いますが、セックスにソフトＳＭ的なプレイを積極的に取り入れようとする男性は、相手の女性を恋人だと思っていないことが多いように見えます。

　主としての自覚を持ち、ＳＭの精神性を理解した上で、ＳＭの物理面での危険性を十分に分かっている人は、奴隷である覚悟を持つマゾヒストしか寄せつけません。

　自分のスタンスを明確に示し、これから結ぶ関係は恋愛ではないと最初に説明します。同様に、セフレに対して「あなたはセフレだが、それでもいいか」と尋ねる男性は、それなりに信用できる相手だといえます。

　女性の側が注意すべきなのは、奴隷候補のマゾ女を求めていたり、便利なセフレを探しているだけなのに、あたかも恋をしたかのように振舞う男です。

　女性は男性に比べて、性行為の最中に無防備になりやすいので、なしくずしに拘束セックスに持ち込まれて言質を取られたり、服従の証拠を撮られたりするとが少なからずあります。

　女性の側がセフレという間柄に納得していないのに、関係を続けるための道具としてソフトＳＭを使うのは、とても卑劣なやり方です。

　しかし、性欲の亢進によって、理性が麻痺してしまう男も多いです。肉体関係を持つ前に、相手の人柄と互いの関係に対する認識をチェックすることを、強くお勧めします。

　ＳＭが主と奴隷の関係であり、互いの向き合い方が支配と服従であるのに対して、ソフトＳＭではセックスを楽しむ者同士の関係であり、それぞれは責め手と受け手であるに過ぎません。

　つまり、行為の最中でも「命令」は基本的に行われず、「○○してみようか」とか「××してほしいだろ？」といった誘いや問いかけでプレイを進めてゆくことになる筈です。

　一見すると、こういう言い方は相手を尊重しているように聞こえますが、手足を拘束したり、口枷を咬ましたりしている状態では、なんら命令と変わりません。

　これらの言葉は、誘いかける側にあまり責任を意識させません。何も言わない（言えない）のは承諾だと解釈したり、「してほしい」と言うまで、中途半端な刺激で焦らしたりして、相手も望んだことと受け取りがちです。

　男性のほとんどは、セフレを恋人に比べて圧倒的に責任のない関係だと受け止めています。だから、したいプレイが存分に出来る訳ですが、これは女性にしてみれば極めて危険なことです。

　粘膜である膣やアナルは、とてもデリケートです。異物挿入等で傷つくことがよくあります。また、ロープ等による緊縛も、血管や神経の上を長時間にわたり縛ると、痺れ等の障害が出ることがあります。

　そうした危険について、相手と事前によく話し合っておく必要があります。身の安全を考えてくれるご主人様は、あなたにはいないのです。自分を守れる者は自分以外にいないことを意識して、プレイに臨むべきでしょう。